oieioiのブログ

聞いた音楽と読んだ本のメモ

小中千昭『恐怖の作法』を読んだ

恐怖の作法: ホラー映画の技術

恐怖の作法: ホラー映画の技術

脚本家の著者が、ホラーを書く際に大事なこと、ネット怪談の分析、実際にどう作ってきたかを教えてくれる。

『リング』の呪いのビデオに出てくる指差し男が不気味で大好きだったんだけど何度も言及されてた。私は映画のことを全然知らないんだけど、一瞬のシーンは偶然みたいな感じでなんとなく入ってるものなのかな〜と思っていたので、一瞬のシーンこそ気合を入れて作ってることがあるんだなと思って勉強になった。

「自己責任系」とか「ヒサルキ」とかオカ板の名作についていろいろ書かれてるので昔オカ板が好きだった人にもおすすめ。

渡邊博史『生ける屍の結末』を読んだ

生ける屍の結末――「黒子のバスケ」脅迫事件の全真相

生ける屍の結末――「黒子のバスケ」脅迫事件の全真相

黒子のバスケ脅迫事件の犯人の書いた本。

第1章は、事件を起こした時の状況、行動、犯行資金をどうやって稼いだか、日々の暮らしなどが細かく書かれている。私は買い物の金額や場所の移動などの具体的な記述を読むのが好きなので読んでいて面白かった。資金を数百万円最初から用意できていたら完全にやり遂げることができたとあり、犯罪を起こすのにもお金が大事なんだなと思った。

第2章は3つに分かれている。裁判が始まった当初の冒頭意見陳述と、質疑応答形式の著者の生い立ち、判決が下りたあとの最終意見陳述だ。

冒頭意見陳述は、著者がこの事件を起こした理由は格差によるものだというもの。5ch(2ch)でよく語られる嫌儲の思想みたいなやつ。

最終意見陳述では、ある本の差し入れをきっかけに自身の生きづらさは被虐うつと呼ばれる特殊なうつを原因にしたものであることに気づき、著者が抱える生きづらさを3つの軸に分けて分析し、それにより事件を起こしたという。

3つの軸とは「社会的存在と生ける屍」、「努力教信者と埒外の民」、「キズナマンと浮遊霊」のこと。社会的存在とは、社会(人と人の関係性)の中で自己を確立してる者のことで、子供の頃に養育者に適切なしつけを通して安心をあたえられ者のこと。対して生ける屍とは、社会の中で自己を確立できず、居場所や社会にあるという実感を持てない者のこと。社会的存在は社会のルールを内在化しておりルールを守った際のメリットを知っているが、生ける屍は内在化しておらずしたがってルールを守った際のメリットも知らないので、メリットを教授するためではなく、怒られないために行動するようになる。努力教信者とは、 努力したら報われる、もしくは努力しなかったから報われないという価値観を持つもので、埒外の民とは、不可抗力的に努力ができなかったり、努力することで報われるという実感がない者。キズナマンとは、社会と自身の関係をいくつも見出している者で、それがないものが浮遊霊。著者は特殊なしつけといじめによって被虐うつに似た状態になり、生ける屍になり、埒外の民になり、それにより社会的な関係がないために浮遊霊であったという。

冒頭意見陳述から最終意見陳述への変化が熱かった。きっかけになった本、高橋和巳『消えたい』を読んでみたいと思った。

読んだきっかけはネット上に上がっていた冒頭意見陳述最終意見陳述を読んで面白かったので。

2019年に聞いた曲や2019年にあったこと

2019年に多く聞いた曲トップ10

ushiroichitaro のライブラリ | Last.fm

  1. Prince - I Feel for You
    • www.youtube.com
    • アコギで録音されたデモ音源を聞いたらギターと歌が上手だなーと思い、デモじゃないバージョンも聞いたらかっこよかった。
    • 80年代っぽいシンセの音って安っぽいと思い込んでて嫌いだったんだけど好きになった。
    • ギターと歌うまいけどシンセでやるとデモで感じられたスポーツっぽさがなくなるんだなーと思った。
    • カラオケで歌えるようになろうと思って練習したけど難しくてできなかった。
  2. Cero - Orphans
    • www.youtube.com
    • 歌詞が物語っぽくて面白い。
    • 日本語でソウルを歌うとこんな感じなんだ!これがソウルなのか!?と思ってよく聞いた。
  3. The Supremes - You Can't Hurry Love
    • 広末涼子の「マジで恋する5秒前」のリズムの元ネタがこれと知って聞いた。
    • このリズムを取り入れた楽曲がまとめられたプレイリストがSpotifyにあり、聞くと楽しい。
  4. VIDEOTAPEMUSIC - Summer We Know (feat. mmm)
    • www.youtube.com
    • イントロのピアノの音色が Robert Wyatt の A Short Break に似てる!と思い聞き始めた。
    • mmm が活動休止してその後活動再開してたのを知った。
  5. Al Green - Let's Stay Together
    • www.youtube.com
    • ソウルの名曲を聞いてみようと思って聞いた。
    • 歌い方が練習しまくって洗練されている感じなのに軽々歌ってる感じでかっこいい。
    • この歌い方を真似して日常生活に取り入れようと思って何回も聞いた。
  6. Jimi Hendrix - Fire
    • www.youtube.com
    • ウッドストックのライブバージョンが好きだったのだが、ライブバージョンがいろいろSpotifyにあると知って色々聞いてみた。
    • ギターの音と、ギターのリフのあとのドラムが溜める感じがカッコいい。それとギターソロの前の焦らす感じがかっこいい。
    • ライブ版じゃないのの良さはよくわからない。
  7. Fugazi - Waiting Room
    • www.youtube.com
    • ギターの音が歪ませてるのに録音の具合で優しい感じの音になってるのが好き。
    • FugaziDIYでいろいろやっているというのが良くて、DIY精神が高まったときに聞く。
  8. Thundercat - Bus In These Streets
    • エロゲー原作のアニメのテーマ曲っぽいなと思ってよく聞いた。
    • サンダーキャットはTwitterでお忍びで?日本に来てるのがバズってて知った。
    • ジャケットの感じから70年代とかのアーティストだと思い込んでた。
    • www.youtube.com
      • きっかけはこの動画見てとても歌がうまいなと思って聞き始めた。
  9. Yogee New Waves - Can You Feel It
    • www.youtube.com
    • 学生時代の友人が学生時代に同じキャンパスにメンバーがいたらしい?みたいなことで聞いたらよかった。
  10. The Jam - Heatwave

2019年にあったこと

  • スプラトゥーン2のウデマエがXになった。一つのことをこんなにやり込んだのは今まで生きてきた中で初めての体験だった。ウデマエXってのは最高のランクで、なるのは大変なんだけど、部活で例えると1年間まじめにやったくらいの練習量なんだよな〜と思った。
  • 自転車で15キロ痩せた。毎日1時間を目標に走っているが、1時間は苦になる運動量ではない割に達成感があるし体重も減ったので良かった。
  • 酒飲まなかった。友人の結婚式でビールを一杯だけ飲んだのと、年末に1年を完璧にしないために焼酎を飲んだのが例外。完璧にしてしまうとプレッシャーになりそうなので。
  • 残穢』の映画が面白くて小説を読んだら面白かったので3回くらい読み返した。

廣野由美子『批評理論入門』を読んだ

批評理論入門―『フランケンシュタイン』解剖講義 (中公新書)

批評理論入門―『フランケンシュタイン』解剖講義 (中公新書)

メアリ・シェリー『フランケンシュタイン』をさまざまな文芸批評の方法で批評しながら、それぞれの方法論について教えてくれる。特に間テキスト性とジェンダー批評が面白かった。

間テキスト性とは、どんな文書(テキスト)も過去の別の文書に影響を受けて書かれているということを前提にして、その影響のことをいう。たとえば『フランケンシュタイン』は、作中で登場する『失楽園』に影響を受けている。

ジェンダー批評は、性別に着目して批評するやり方。フェミニズム批評は女性と男性の差を自明なものとして扱うけど、ジェンダー批評は男性・女性を連続的なものとして扱う。本書ではゲイ批評・レズ批評が実践されていて、これはネットでよく見る「カップリング」みたいなやつだなと思った。

全体の疑問として「〇〇批評では△△という記述は□□と言える」と書かれたときそれが妥当なのか、そもそも文芸批評の妥当性とはなんだろうと思った。なんのために様々な方法が生まれ文芸批評が行われているのかモチベーションを知りたいと思った。小説の読者としては読み方にはいろいろな方法があるということが学べて良かった。

打越正行『ヤンキーと地元』を読んだ

ヤンキーと地元 (単行本)

ヤンキーと地元 (単行本)

本屋で立ち読みしてたら面白そうだったので買って読んだ。沖縄の先輩/後輩って関係を中心にした生活について色々知ることができる。