魚川祐司『だから仏教は面白い!前編』を読んだ

だから仏教は面白い!前編

だから仏教は面白い!前編

原始仏教の基本的な考え方について対談形式で教えてくれる。原始仏教とは上座部仏教とかテーラワーダ仏教と呼ばれているものでゴータマ・ブッダが編み出し実践した思想・方法論のことだ。

  • 仏教"「労働」と「生殖」を放棄しろ" (Kindle 位置 363) という考え方を基礎として持っており、現実世界の役に立つことを志向していない。
  • 全てのものごとには原因がありその結果があり、その結果がまた何かの原因になり…の繰り返しで、常に変化している(無常/輪廻)。
  • 思い通りに振る舞える「我」は現実世界に存在しない。原因も結果もなく存在するものはない。(無我)
    • ただし無我は個人の認知機能の束である自己(経験我)を否定するものではない。自己も無常で輪廻して(常に変わり続けて)おり、無我と矛盾するものではない。
  • 無常かつ無我のため、ひとびとは満足した状態になれない(苦)。それをなんとかする方法とはなんだろう。以下後編?

労働と生殖の放棄というのに驚いた。「自然なものが一番」みたいな言説を真っ向から否定する態度だ。反社会的だし生き物としてなかなかやばい考え方だと思った。仏教の始まりは現世利益とは相容れないものだと知った。

輪廻の考え方についてはよくわからなかった。輪廻とはある主体(なんか魂みたいなの)が生まれ変わりをするという意味ではなく、原因と結果の積み重なり続けていること自体のことを指すという。でも、だとしたら解脱をこころみる自己というのはなんなんだろう?と思った。インドでは伝統的に輪廻に対するリアルな感覚があるらしい。

読んだきっかけは、高村『自作の小屋で暮らそう: Bライフの愉しみ』を読み高村氏のブログ記事で本書の著者による別の本が紹介されていたので面白そうだと思ったからで、けど多分読みきれなそうだったので、簡単に読めそうな本書を読んだ。