高村友也『自作の小屋で暮らそう Bライフの愉しみ』を読んだ

最低限の生活(=Basicライフ)を送るための実践を教えてくれる。最低限の生活とは、楽にゴロゴロできる生活のこと。誰にも怒られないで寝ていられる土地と小屋を持ち、いかに快適に暮らすか。

「自作」というと身構えるが、素人仕事でそれなりにうまくやれればOKというスタンス(=Babyishライフ)で心地よかった。タイトルになっている小屋の自作に関しては、2x4工法というやり方にあたりをつけてはいるが、設計図を書かずに下(文字通り小屋の下の部分)から順に積み上げていく。多少の誤差は都度調整して作っていく。また食べ物に関して、スーパーで米・味噌・砂糖・醤油・塩は非常に安価に手に入るので、米を炊いて味噌汁をつくってそこに野菜でも入れて食べれば月1万円で最高の食生活が送れるという。

Bライフを送る上での法律についても教えてくれる。土地を買って小屋を作りそこで生活するには、土地の利用に関する法、建築基準法、排水の処理に関する法などが関わってくるが、それらの法を遵守するためにどうしてきたかを教えてくれる。普段の暮らしにこんなに法律が密接に関わっていることを意識していなかったので、社会ってすごいんだなあと思った。

著者の技術に対する不安感が独特だった。プロの建てた家は快適だけど、どんなやり方で家が建てられているのか知らないので、その知らなさに居心地の悪さと不安を覚えるという。自作の小屋では内部の構造も、どこが不格好かも知っているので、そういった不安感がなく開放感があるという。たしかに使い続けた道具には愛着が湧くし、自作したものを改造しつつ使うのは大変な達成感と満足感があるなあと思った。生活の基盤である住みかが自作されていたら、たまらない開放感があるのかもなと思った。

いきなり収入がなくなったらどうしようという不安が常にあるので、こういうオルタナティブな生き方を知れて有意義だった。食事の準備の描写がおいしそうで良い。